09 May '2005 - 01:05 | アメリカ生活 滝の見本市、ヨセミテ国立公園
日本でも人気のあるヨセミテ国立公園は、この時期、冬の間に積もったたくさんの雪が解けて、そこら中が滝だらけになる。それらの滝は、すべて雪解け水が涸れるまで命で、最後は黒い滝の後を岩肌に残し、消えうせる。滝が一番多いのがこの季節で、六月にはだいぶ細く、少なくなり、七月にはほぼ黒い後だけが残る。 何度か行っている女房も、前回一度だけ行っている義母も、その黒い後しか観たことがなったので、とりあえず行くことにした。で、今年初めての国立公園観光なので、まず REI に National Park Pass を買いに行った。
これ、毎年写真の違う会員カードもコレクターズアイテムだが、オーナーズマニュアルとしてついてくる全国立公園簡易マップも嬉しい。また、会員カードに記載されている会員番号を オンラインで登録することで、簡易国立公園ガイドももらえる特典つき。このカードがあると、一年間、国立公園の出入りが自由なので、国立公園好きの人は、毎年、一番最初の国立公園観光の時に、これを買うというのが当たり前。これがたったの50ドル。名古屋弁でいうと、でらお値打ち。
で、これは入園ゲートでも買えるのだが、稀に切らしている場合があるので、あらかじめ REI で買って行くというのが定石。ちなみに、去年までは REI だと 40ドルで買えたので好手でもあった。残念ながら今年は 50ドルで、しかも、糖尿病研究のための1ドル寄付しませんか?なんてレジで言われてしまうので、うっかり気軽に寄付してしまうと 51ドルになってしまうという諸刃の剣。はい、51ドル払いました orz
ちなみに、この Pass を使わない場合はどうなるかというと、ヨセミテの場合、7日間有効な入場パスが車一台 20ドルなので、三回ヨセミテに来たら損することになる。国立公園、国定公園は、だいたい 10ドル〜20ドルなので、年に最低二つくらい行くような人は買わないとアウト。マウント・ラッシュモア(大統領の顔が4つ岩に彫ってある有名な国定公 園)みたいに、稀にこのパスを使ってもタダで入れないところはあるが、ほぼ、どこでもこれ一枚で入り放題なので、こんなにお得なカードはない。会員カード もオーナーズマニュアルも嬉しいし、一回しか行かないと思ってても買ったらまた行くから、ぜひ買ってしまいましょう。
えーと、コレクターズアイテムのついでにもうひとつ。
入園ゲートでもらえる各種パンフレットには、全ての国立公園、国定公園で配っている公式パンフレットがある。黒いヤツ。ただ、ヨセミテのような人気のある 国立公園では言わないともらえないことも多いし、切れていることも多い。経験上、午前中の早い時間は切れている確率が高い。それに、そもそもツアーバスと かで行くような人たちは、たぶんもらえないと思う。知らんけど。まあ、もしもらえなかったら、ビジターセンターで売っているので、買ってでもゲットして帰 らなくてはならないほどのマストアイテムなので忘れないように。
ちなみに、今回は、土曜日は 120号のゲートから入ったらくれなかったので「集めているんでくれ」って言ったらくれた。日曜日、140号のゲートから入ったときは、切れていると言わ れてもらえなかった。ふたつももらうとしてるのがバレたか。ぜんぜん関係ないけど、ヨセミテへの行き方としては、義母の日本のガイドブックでは道が平坦な 140号を使うように薦めていたけれど、120号から入らないとカッコいい入り口の看板が観られないので、初めて行く人は必ず 120号から入りましょう。あの看板を見逃すのがかなりもったいない。初めて行くのにグレーシャーポイントに行かないような
さて、ヨセミテの話。この時期だと、実は六月から開通するグレーシャーポイントには行けないわけだが、女房も義母もヨセミテは初めてじゃないし、今回の目的は、滝を見ることだったので、天候もそれほど優れなかったのだが、とにかく滝だ、ということで強行した。
おれは、五月にバイクで一人で来たこともあるので、この時期は滝がたくさん見られることは知っていたが、その時はバイクの慣らし運転のついでにヨセミテを一周しただけなの で、それほど細かく観察していたわけではなく、今回、ゆっくりと観察することで、その滝の多さにはかなりびっくりした。ここまで多いとは思ってなかった。とくに、140号沿いは滝だらけ。
とにかく、遠めで大きく見えている滝だけ で、かるく10、20はある勢い。そして、その一つ一つがどれも素晴らしく立派なものだから感心する。見えてないものも含めたら、100くらいは軽くある んだろうな、という感じ。とにかく、まさに滝だらけ。また、そのどれもがぜんぜん違うタイプの滝だから凄い。横幅の広いやつもあれば、落差の大きいやつ、 何段にも分かれているやつ、とにかくさまざまなタイプがあって楽しめる。もちろん、ナイアガラの滝やエンジェルの滝があるわけじゃないけれど、この時期のヨセミテの滝を全て見るだけで、ほぼ滝という滝の種類が見られるだろうというのが率直な感想。まあ、全ての滝を見ること自体が容易じゃないけれどね。
上の写真はブライダルヴェイルの滝で、かなり豪快。音も水しぶきも半端じゃない。滝の下で水に打たれて修行したら、0.1秒くらいで悟れそうな勢いだ。な お、この滝が豪快さで観られるのはこの時期だけ。これほどの滝なのに、雪解け水がなくなるにつれ、どんどん細くなり、秋には消えてなくなるのだ。
この滝、駐車場から 300m ほど歩くと滝の下付近まで行けるが、カッパを着ずに行ったら全身びしょびしょになる。滝なんて遠くから見るのがいいのだが、みんな、わざわざカッパを着 て、それでもびしょびしょなるべくできるだけ近くまで接近していた。駐車場はびしょぬれの人たちで溢れかえっていた。
って、全ての滝の説明をしてたらあっという間に年が暮れてしまうので、興味のある人は、ぜひ、自分で行って確かめてきましょう。