04 March '2006 - 00:43 | アメリカ生活 反町隆史と松嶋奈々子
そういうわけで、昨日から久しぶりの L.A.。 日本語的にはロス。でも、ベガスのことをラスとは言わないのだから、ロスはないと思う。それはさておき、L.A. に来たら絶対に行きたいと思っていたところのひとつに今日行けた。もちろん、「全米日系人博物館」に決まっている。
Issei と Nisei の歴史がそこには展示されているわけだが、深いため息と涙なしには見ていられなかった。また、そこで働く Nisei の一人とちょっと話をすることができたのだけれど、彼は強制収容所経験者で、その時の状況と心境を詳しく聞くことができた。
収容所なんてところに学校を作って子供たちにちゃんと教育を施したり、「アメリカの我々への政策は憲法違反である」などと抗議する新聞まで発行していたという、とんでもない状況においても笑顔と希望を捨てなかった日系人の話。
いま、自分が彼らのような理不尽な目にあったら、心底アメリカに絶望して、とっとと、アメリカなんて捨ててやるって祖国に帰るに違いないと思うのだけれど、先人のそういう不屈の精神を当事者から聞くにおよび、ただ、与えられた自由と平等を当たり前のものとして享受している自分の身のなんと幸せなことかと、今一度深く感謝せずにはいられなかった。
また、そんな状況においても希望を捨てずに活動していた先人を持ち、日本人であることに本当に誇りを感じた。
こういう差別の歴史を見て、アメリカの平等なんて嘘ばっかりだと思うか、先人の努力の上に今の平等があるのだと思うかは人それぞれだろうけれど、アメリカに住む日系移民はみな、帰化してようとしてまいと、我々の先人の歴史を知るべきだと思うし、先人の努力に心から感謝する必要があると思う。我々が(現在の)アメリカの自由と平等を享受できるのは、先人の苦労と努力の賜物だということを忘れてはいけない。忘れると、簡単に暗黒の時代に逆戻りして、先人の苦労は水の泡になってしまうであろうことは、911以後のアメリカ社会のヒステリーを見ればよく分かる。
ちなみに、平日ということもあるのだろうけれど、日本人客は、我々家族ともう一組のカップルだけだった。あとは全員白人。
おれは、館を出るまで他の日本人の存在には気づかなかったのだけれど、女房は、館内で娘と格闘しながら何度もすれ違っていたらしい。若いのに偉いなあ、旦那はめちゃくちゃカッコいいなあ、トイレですれ違った奥さんは細くて華奢で日本人っぽいなあ、などと思っていたらしい。
5時の閉館で外に出て女房たちを待っていたら、その日本人カップルの旦那が出てきてやおら煙草を吸っていて、そこで初めておれは日本人客の存在に気づいたわけだが、旦那は反町隆史のそっくりさんかよってくらい似てていい男だった。
で、館の外で家族写真を撮っていたら、その反町の奥さんが出てきて、なんとなしに見てみたら松嶋奈々子そっくり。
ほお、そっくりさん同士かよ。って、わざわざガイコクでそんなことはありえないし。どうみても、本物だし。
他に日本人がいなかったこともあるんだろうし、館の外でのんびりしていた客はうちらだけだったし、何度も目が合い、あれだから声をかけようかなあとも思ったのだけれど、今時の若い日本人風っていうか、妙に体が細くて薄っぺら くて(ってそれは関係ないけど)、なんか詰まんなそうな感じだったので、まあ、とりあえず無視しておいた。のだけれど、もしかしたら、こいつら日本人のくせにおれたちに気づかねーのかよ、って思ってたのかも知れない。もしくは、ガイコクはいいなあ、誰にも気づかれずに遊べて、って思ってたかも。
いや、おれは、まあ、そうなんだろうなあって思ってたけれど、女房は「旦那はちょーカッコよかったけど、奥さんはたぶん違うと思う」とか失礼なことを言っていたのは確か。おれに言わせれば、奈々子なでしこはいつもどおり超可愛かったけれど、あの旦那はなんだよ、反町に似てると思ってカッコつけやがってカッコいいな、くそ、バカやろう、って感じだったけれどね。
で、だいぶ経って彼らがいなくなってから、それにしても似てるよねえとか言ってる女房や義母に、似てるんじゃなくて本物でしかありえないだろって言ったら、うわ、写真とってもらえばよかったんじゃないか、今からでも撮ってもらおうか、なんて言ってドキドキしてた。義母は本当に悔しそうだった。田舎もんかって。
ちなみに、おれはぜんぜん知らないのだけれど、義母曰く、二人とも日系人関係のドラマか何かをやったことがあると言っていたので、きっと思うところがあってわざわざ来たのだろう。いいことだ。子供がいたら、うちの子と遊ばせてやったんだけどな。
timsamoff () (ウェブサイト) - 04 March '2006 - 05:11
ひろしま () - 04 March '2006 - 18:14