26 June '2004 - 22:41 | アメリカ生活, 日米対決 鉛筆でご記入ください
息子の友達の誕生会を Chuck E. Cheese's でやって、その後、サンフランシスコ領事館に選挙の投票に行ってきた。
在外選挙がどれほどふざけたことかは以前も書いたので省略するが、今回から領事館で投票できるようになったので以前よりかはかなり楽になった。
さて、日本での投票と同じように投票できるのかと思って領事館に行ってみたら、実は全然違ったので笑った。
領事館では、まず、投票用紙取り寄せ申込書を書く。そして、その申込書を投票用紙申込書専門の受付の人に渡す。するとその場で投票用紙と投票用紙を入れる内封筒と、内封筒を入れる外封筒とをくれる。
つまり、郵便で取り寄せる必要がなくなっただけで、やってること自体は今までとまったく同じってことだ。無駄すぎる。馬鹿すぎる。やってて恥ずかしくないのか。
どうして日本の人たちは、無理に仕事を増やすのだろうか?そうでもしないと仕事がないとでも言うのだろうか?必要のない仕事を無理やりに作るのではなく、そうしたらもっと世の中が良くなるような仕事を作ろうと、なぜしないのか。
そして、さらに無駄なのが人件費。ビルの1階から23階までエレベータで付き添う人が1人。入り口に持ち物検査をする人が1人。投票用紙取り寄せ申込書の書き方を説明する人が1人。それを受け付ける人が2人。投票氏を入れた内封筒の入った外封筒を受け付ける人が2人。そして出口に1人。合計8人の人が土曜日に在外投票を受け付けるために働くわけだが、土曜日の3時過ぎの時点でたったの20人くらいしか投票に来てなかったのだから、なんという人件費の無駄。
だいたいなんでエレベータで23階まで付き添う必要があるんだよ。出口で座ってただ見てるやついらねーだろ。受付は半分でいいだろ。つまり、4人で十分なんだよ。考えれば分かるだろ。
まあ、この世で役所のやることで効率のいいことなど、人権侵害以外にはまったくないのだから、さもありなんなできごとではあるが、ほんと、笑えて仕方ない。
日本の役所に関わると、おかしなことだらけで笑い死にしそうになる (アメリカの役所に関わると、やる気がなさ過ぎてムカつくか、高圧的すぎてムカつくか…) が、今日一番笑ったのはそういうことではなかった。何がって、投票用紙に記入するときだけ「鉛筆」を使うように指示されたことが一番おかしかった。それまでペンを使っていたのに、投票用紙だけは突然鉛筆なのだ。
意味がからないおれは当然ながらペンで書くと言ったら、みなさん困惑した表情で口々に言う。困惑するなよ。アメリカに住んでるんだろ。みんな違う意見を持っててそれを当然のように主張してもいい国だぞ、アメリカは。しかし、みなさん異口同音に言う。鉛筆でという決まりです、日本でもそうです、と。
人が決めたルールなら理由はあるはず。理由はなんですか?ペンで書いたら無効投票だと言う決まりがあるんですか?日本でもそうだから守れというのなら、日本と同じように、比例区だけでなく小選挙区にも投票させてくれますか?ええ?
鉛筆にしろってことは、後で誰かが勝手に書き直すことができるようにしたいからだ、ということですか?それならすごく分かる。ペンで書かれたら消せないもんね。それなら理に適っているし、鉛筆で書かせるなんて、すごくいい作戦だと思う。
しかし、そんなことは絶対にありませんと受付のみなさんは言う。
でもさ、書き変えられる必要が絶対にないのなら、なぜペンではいけないのさ。書き損じた場合のことを考えてだと?はあ?書き間違えたら書き直せばいいじゃないですか。紙の無駄ですか。紙よりおまえたちの人件費の方が遥かに高いですよ。それに、おれが書き間違う心配をしてくれているならおせっかいもいいところです。民主党の三文字くらい左手でも間違えずに書けますよ。
いやー、馬鹿馬鹿しすぎて大笑いしてしまった。
しかし、この国はほんとうに良くなるのだろうか。