31 October '2005 - 22:09 | アメリカ生活, 子育て 和風ジャックオーランタン
好き嫌いのないおれが、金を払うから許してくれと思うくらいに食べたくないものがひとつだけある。 それがカボチャ。てんぷらはいいけれど、甘く煮たやつだけは、許せないし、かぼちゃプリンとかパンプキンパイとか、よくそんな美味しくなさそうなものを思いつくなあとしか思えない。そんなことはともかく、10月31日の今日はハロウィン。
かぼちゃを世界からなくそうの会の会長としては、まず手始めにハロウィンで使われているカボチャをスイカに替えるべきだと思うし、そのためにもハロウィン は夏にやるように変更するべきだと思うし、そもそも幽霊は夏の方がいいと思うので一石二鳥だなんて思うわけだけれど、そんなおれの思いとは裏腹に、この時 期のアメリカは、そこら中にパンプキンパッチがあって、カボチャを掘る道具がそこら中で売っていて、ああ、もう秋なんだなあと思わせるのに一役買っている。
季節感の希薄なここベイエリアにおいても、ハロウィンから始まり、感謝祭、クリスマスで終わるこの一連のイベントの流れは、秋から冬、年の暮れへの人々の心象風景となって、日本とは違った形の季節感を醸し出している。
さて、純和風の大和男児たるおれとしては、ハロウィンなどというイベントははっきりいってまったく関心がないのだけれど、アメリカ人の子供を育てる親とし ては、季節の催し物をまるっきり無視するというわけにもいかない。節分には豆を撒くことを教えなければいけないのと同様、ハロウィンにはかぼちゃをカー ヴィングすることを教えなくてはいけない。
というわけで、昨日、PDT から PST に戻ったことで一時間も得をしたついでに、先日買ってきたカボチャを掘りまくってみた。
ただ単に彫るだけではなく、「へのへのもへじ」というものが世の中にはあるということまで教えるところが、さすがにおれ、大和男児の矜持といえよう。
外国で子供を日本人に育てるということは、まったく簡単なことではないし、たぶん厳密には不可能なことだけれど、努力する価値はあると思っている。万人 とって必ずしも必要なことだとは思わないし、まったくそういう方向では努力しない人たちも多いけれど、おれにとってはそれは使命だと感じるし、子供たちが そのことの意味を理解できるようになる日が来るといいと思っている。
さて、彫っただけではまったく意味がないので、玄関の前に並べてロウソクつけたのが以下。
どうですか、予想通り、素晴らしすぎる出来栄えでしょう。子供たちが大喜びなのはいうまでもないですなあ。
今日は、多くの子供と親たちが Trick or Treat と言って我が家を訪れたわけだけれど、これをみて、そこに字が書かれていると分かった人は当然のことながら皆無だった。うわあ、複雑なカーヴィングだねえ、みたいな。ま、まーね。
明日、日本マニアの同僚にでも写真を見せて自慢しよっと。