14 May '2004 - 22:45 | 雑記 喫煙者差別
日本には差別がない、もしくはアメリカと比べて格段に差別が少ないと思っている人は多いようだが、おれは正反対の意見を持っている。アメリカのようないろんな文化や人種が入り混じった国で暮らしたことがない人には分からないのかも知れないが、日本の方が遥かに差別主義だというのがおれの実感だ。 外国人だからという理由でアパートを借りにくかったり、履歴書に生年月日を書かなければならなかったり、いろいろと例はあるが、問題はこういう差別が存在するということそのものではなく、そういう差別をすることを社会が許しているということだろう。日本に多用な差別があるのと同様、もしくはそれ以上にアメリカには差別がある。人種も文化もその多様度が比較にならないほどなのだから、当然といえば当然のことだ。
だが、そういう差別をアメリカ社会は許していない。あるかないではなく、許されていないのだ。この違いはものすごく大きい。
日本人のほとんどは日本では差別をする側だから、問題に気づいてないのだろうとは思う。まぁ、客観的に観れば、差別に相当寛容な社会であるからして、たとえば「喫煙者採りません 強まる社内禁煙」という記事をみても、誰も何とも思わないのだろうね。おれは思い切り脱力してしまったけれど。
日本は、人権という意識も乏しい未成熟な社会であり、民主主義もまともに機能してない国だからして、自分の都合さけよければ人の権利など蹂躙されても何とも思わない人が多い。こういう差別に対しても、自分がタバコを吸わないもしくはタバコが嫌いだったりすれば、問題だと思うよりも逆に歓迎してしまう人が多いだろうと思う。
まあ、社内が禁煙なのは当然のことだが、喫煙者は採らないなどと公言できる神経とそれを差別だと認識できない社会とはいったい何なのだろうか。
そういえば、以前、「うちの会社では O型の人しか採りません」と公言している中小企業の社長をテレビで観たことがある。血液型でその人の何かを判断できると信じていること自体が笑止千万であるが、これも同様のタイプの差別と言える。
ま、おれはタバコを吸わないが、喫煙者は採らないなどという会社には何があっても入らない。死んでも入らない。こんなやつらは絶対に許さない。
しかし、日本が差別天国だということを、日本の人が認識する日は来るのだろうか。
妻&ラブリー息子 - 13 May '2004 - 14:48
夫 - 14 May '2004 - 02:35
猿飛マ助 - 14 May '2004 - 03:17
おれ - 14 May '2004 - 22:45
日本人一般と、人権に敏感な国の人々とでは「差別」という語の重みが違うかもしれません。日本では、自分たちが信じるルールに従えなければ、差別して(or されて)当然と公言してしまう人が非常に多いです。
その一つで、嫌煙論者が用いる説に「アメリカでは、喫煙者と肥満は出世できない(発言者によっては、採用すらされない)と言われている」がよく持ち出されます。下手をすると広く一般に信じられているかもしれません。
でも、フツ~に考えて、喫煙という行為を制限することはあり得ても、喫煙しているという理由のみでその他の権利まで制限するのは考えられません。そういう差別主義的な人間はいるよね。そういう土地柄もあるかもね。という程度ならまだわかるのですが。。。逆に、経営者・人事担当が極度な煙草嫌いだとしたら、人事の結果と自分の思想との因果関係は、バレないようにすると思うんですけど。
ひろしまさんは非喫煙者とのことですが、実際アメリカに在住されて、喫煙者差別を見たり、感じたりしたことはありますか?
多田 - 15 November '2008 - 08:42
喫煙者差別を見たり、感じたりしたことはありますか? あったとして、それは社会から許されていますか?
多田 - 15 November '2008 - 08:58
アメリカの一部の州では、喫煙は完全に悪ということになっています。たとえばカリフォルニア州ですと、自宅以外の屋内では吸えませんし、屋外でも建物から数メートルでは吸えないところがほとんどです。レストランの入り口で吸えてたら意味ないですしね。また、一部の市ではマンションの自室で吸うことすら制限している州もあります。隣や上の人の迷惑なので、という理由です。もちろん、外で吸えばどこでも吸えますが、いつでもどこでも吸いたいという人にはとても吸いにくい社会であることは間違いありません。
また、最近の値段は知りませんが、$5 とか $8 とかすると思います。10年ほど前に東海岸でタバコを吸っていた時の値段がそれくらいでした。高い。
でも、ぼくの現在の職場にも喫煙者はいくらでもいますし、喫煙者であることが不利になるということは見たことも聞いたこともありません。いくらタバコを吸う行為が自殺行為でも、人の迷惑にならない範囲なら個人の自由ですし、それで差別を受けたら、裁判所に直行してボロ儲けでしょうねw
ひろしま - 15 November '2008 - 09:17
しかし、最初の段落は名文ですねぇ。バカを連呼しながら下品にならず、かつ差別の本質をつき、説得力バツグンで。ディスプレイの前で思わず「おぉッ!」と声が出ちゃいました(笑
でも改めて、何で一般の日本人が「アメリカでは、喫煙者と肥満は出世できない」って簡単に信じてしまう程の『差別天国』なんだろうかと考えたとき、ひろしまさんの『問題はこういう差別が存在するということそのものではなく、そういう差別をすることを社会が許しているということだろう 』この指摘はその通りだと思います。
で、私なりにもう少し進めて「差別などという行為は、日本の社会には最初から無いものとする」と絵空事で蓋しているからかなぁ、とも考えています。現在、北海道在住なのですが、たまに話題に上る北方先住民族に対する言葉で一番ビックリしたのが、「アイヌ民族なんて人達は、今時、私たちの周りにはいません!」…でした。
---
それにしても、『ぼんやりと考えたこと』が面白い!アメリカでの生活や、Libertarianism にちょうど興味があった、というのもありますが、何と言っても、ひろしまさんの表現力が秀逸。これから、他の記事も探索してみます。もし、今回のようにこちらからコメントいたしましたら、適当にあしらってやってくださいませ(笑
多田 - 18 November '2008 - 09:57
たまたま波長が合うとまあまあ面白いと思っていただけるようですが、そういう人のためだけに書いてます。ときどき変なことも書きますが、あまり気になさらずに、今後ともよろしくです :)
ひろしま - 18 November '2008 - 10:34