ぼんやりと考えている人

名前: ひろしまなおき (廣島直己)
住処: シリコンバレー
職業: しがないプログラマ
家族: 愛妻一人、息子一人、娘一人
道具: ハーレー二台、ギター三本
電紙: n at h7a.org

ひろしまなおき (廣島直己)

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26 February '2006 - 23:44 | アメリカ生活 生年月日を要求するレジ

だいぶ前の「ID 見せろといいたいだけちゃうんかと」の続き。

ニジヤ・サンマテオ店で酒を買うためには、30半ばの二人の子持ちの日本人と言えども、やはり ID 提示が必要なのかどうか、つぎに機会があったらどう言われるのか楽しみにしてた。今日、その機会があった。

とくに、上記エントリのコメント

俺もID見せろといわれた。なんでかと聞いたら生年月日を入力しないとアルコール買えないシステムになっとるといってた。

って書かれていたので、それが本当かどうか、必ず問い詰めてやろうと思っていた。だって、そんなバカなシステム、絶対にあり得ないし。

たとえば 60歳のじっちゃんが酒を買うのに生年月日が必要だなんて、いくら若作りしてたとしても、正当な要求でもなんでもない。未成年者が買おうとするのを防ぐためだけに、そんな無駄なシステムを構築するバカはいない。


さて、現場に到着し、買い物を何も手伝わずにただ女房の後を着いて歩き、酒をカートに入れて、レジの前で選手交代。

残念ながら、前回おれに対して「貴様は子供二人を抱えた未成年日本人に見える」と顔を引きつらせながら言い切った日本人男はいなかった。かわりに、40過ぎのおばちゃんと20代後半から30代前半と見受けられる男がいたので、男の列に並んでみた。さすがにおばちゃんが、子連れのおれを未成年だと思う確率はゼロだろう。

並んでみたら、男はどうやら日本人ではなかった。が、それはともかく、ID を要求するや否や。

相手の一挙手一投足を全身全霊の集中力で観察して緊張していると、そんなおれをあざ笑うかのように、ぽつりと「○○ドルです」と敵は言って、大事な勝負を放棄しようとした。


ちょ、ちょっと待って。おれ、酒買ってるよ。
ええ、それが何か。
ID 見せろって言わな。
え? ああ、ID は結構ですよ。
でも、前回は見せろって言われたよ。
言う人もいます。店員によりますね。
ふーん。なんで、キミは言わないの?
どうみても未成年に見えませんから。
いや、まあ、そうなんだけれどね(笑)
見て欲しいんですか?(笑)
生年月日を入力しないと酒を売れないシステムだって言った店員もいるらしいよ。
ありえませんね(笑)
だよね。
ええ。

そういうわけで、やはりというかなんと言うか、前回の日本人レジ男は、体育の先生とか DMV とか INS とかで時々観察されるタイプの小男だったらしい。つまり、無意味に権力を振りかざして相手が自分にひれ伏すのを確認して悦に入りたいタイプの、大人としてはとても恥ずかしいタイプの輩ということだ。子連れの同年代の同胞を未成年と見紛うようなバカでなければ。


今度、同じことをしたら、わざと名前を訊いてやろっと。こういう小心者は、権力を振りかざして相手が屈するのを見るのを楽しみにしていて、いつも同じように屈するはずの場面で、突然自分の名前とかを訊かれると何で訊かれているのか分からずにパニックになったりする。こいつは何をたくらんでいるんだ、もしかして自分は地雷を踏んでしまったのか、調子に乗りすぎていたのか、やばい、やばい、やばい、言い訳を考えなくちゃ、みたいな感じで。

高校生の時、そういう恥ずかしい系の体育の先生から、無意味な言葉の暴力を受けたときに、「ちなみに先生の下の名前って、○○でしたよね」って訊いてやったら、「そ、そうだけど、それがどうした… そういえば、ひろしまのお父さんは何をやってる人だったっけ?」なんて逆に訊かれて笑ったことがある。そのびびり方に、余計に萎えるって。

また、ある事故の被害者として警察に行ったときにも、勘違いした警官がおれにむかって「バカやろうが」って言うもんだから、「事情も訊かずにバカ呼ばわりですか。ぼくをバカと言った、貴方の名前を教えてください」って言ったら「いや、それはそういう意味ではなくて、その」とか、もう、しどろもどろ。

確かにおれもクソガキだったとは認めるけれど、相手が反撃に出ないならば許されるだろう的な甘えの言動ってのは、大人として、本当に恥ずかしいと思う。たかが高校生そこらのませたクソガキに心のそこを見透かされて慌てふためくような、軽薄で浅はかなそういう大人の態度や言動こそが、一人の若者を心底失望させていたのは事実だし、きっと、現代のクソガキどものふざけた言動や態度を増長している一端が、そういう大人どもの言動にあると思う。世の中をおかしくしている若者を作っているのは、そういう大人どもだ、と。

ま、そんなことを、ニジヤからの帰り道でぼんやりと考えた。

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