28 March '2006 - 22:34 | 雑記 全てはネ申の意図
仕事場の男用トイレには、小さい方が二つ、大きい方が二つ、そして洗面台が四つある。 今日、そこで不思議なできことがあった。昼間、大きい方の用をひとり静かにたしていたら、誰かがツカツカと急ぐように入ってきて、おれの使っている方のドアを勢いよく開けようとした。
そして、カギがかかっていることに気づいたその男は、誰も使っていないとなりの方を使うかと思いきや、今度はゆっくりとした足取りで出て行ってしまった。
何ゆえ、もうひとつの方が空いているかどうかを確認しなかったのか。何ゆえ、急いで入ってきたのにゆっくりと出て行ったのか。彼はこれからどこに行くのか。もう大きい用はなくなったのだろうか。それとも最初からなかったのか。なかったとしたら、何のためおれの使っている方のドアを勢いよくあけようとしただろうか。
個室の便座に座りながら、彼の意図が何だったのかをぼんやりと考えてみたが、さっぱり分からない。
夕方、小さい方の用をたしにいった時、トイレのドアをあけて中に入ると、すぐに水がジャージャー流れている音が聞こえた。
誰かが出たばかりなのだろうと思って小さい方の用をたしはじめると、その音が洗面台の方から聞こえていることに気づいた。なんだろうと思って振り返ってみたら、単に水が出しっぱなしで放置されていた。手を洗ったあとにしっかりと止めなかったというのではなく、明らかにわざと出しっぱなしにしたとしか思えないほどに勢いよく。
誰が何のために水を出しっぱなしにして放置したのだろうか。それとも単に止めるのを忘れただけなのだろうか。自分で出した水なのに止めるのを忘れるということがあるのだろうか。犯人の意図を考えてみたが、よく分からない。
先に気づけばよかったのだが、もうすでに用をたし始めてしまっているので、いますぐに止めてやることはできない。終わったらちゃんと止めてやるから待ってろよ。と思っていたら、大きい方の用をたしていた人が出てきた。ああ、きっと彼が先に止めてくれるに違いない。
と思いきや、彼は手を洗わずにそのまま出て行ってしまった。大きい方の用をたした後なのに、ジャージャー水が流れている洗面台の前を通って、まったく躊躇することなくスムーズな足取りで出て行ってしまった。
小さい用をたしおわってから、おれは出しっぱなしに放置されていた洗面台の水で手を洗い、水をしっかりと止めて、手を拭きながら、ぼんやりと考えてみた。
なぜ彼は出しっぱなしになっている水の前を横切りながら、その水を止めようとしなかったのか。いや、そもそもなぜ手を洗おうとすらしなかったのか。大きい方の用をたした後に、手を洗わずに何をしようとしているのだろうか。
今日おれが体験したふしぎなできごとは全て、おれを混乱させようという目的をもった誰かの仕業なのだろうと思う。