17 November '2007 - 22:17 | アメリカ生活, 子育て, 日米対決 一石四鳥
先日、息子の学校で Book Fair というのをやっていたので行って来た。
この Book Fair、名前のとおり本を売っているわけだけれど、なにが面白いって、Kepler's Books というメンロパーク市にある本屋がパロアルト市の小学校の一室で本を売ること。日本的に言えば、池袋のとある小学校の体育館で紀伊国屋書店が独占的に本を売る一週間、みたいな感じ。たとえ再販制度がなかったとしても日本では考えられない。
また、さらに面白いのは、このフェア、じつは Fund Raising になっているということ。このフェアの売り上げの 15〜25% は学校に寄付される仕組みになっているのだ。
ことあるごとに Fund Raising する(寄付を集めるってこと)のがとてもアメリカらしくてぼくは好きなところなのだけれど、子供に本を買ってやったらその一部が小学校への寄付になって結果的に子供に還元されるなんて、素晴らしすぎるアイデアだと思う。
さらにさらに、レジの横には各クラスへの寄付用の箱まで置いてあって、本による直接的な寄付までそれとなく推奨しているというのも笑わせる。
こ んな感じでクラスごとの寄付用の箱が並べて置いてあったら、「あら、隣のクラスの方がうちの子のクラスよりもだいぶ本が多いざます!うちの子のクラスへの 寄付用に本をさらに買ってくるざます!!」と、親が競うのは必至。寄付用にもう一冊買うしかない。当然ぼくも全力で火に入る夏の虫になったけど、こんな の、親なら抗うすべがない。
子供は欲しい本が手に入り、本屋は本が売れ、学校にはキャッシュバックが入り、クラスには本が寄付される。一石四鳥。おまいら、どんだけ天才なんだと。
息子の学校のクラスには、どのクラスにも iMac が数台あるし、図書館には iMac だけでなく Dell とかも数台置いてあって感心する(ちなみに、学校の授業では、タッチタイプはもちろんだけれど、高学年になるとネットで調べものをしてパソコンでレポートを書くというような授業をやるらしい)のだけれど、こういうのはみんな寄付で購入されている。毎年、前年度にどのくらい寄付が集まって何に使ったかという会計がちゃんと父兄に報告され、また次は何を買うべきかということも当然フィードバックできる仕組みがある。PTA とは別の団体が、こういうことをボランティアでやっている。
当たり前だけれど、親と親をサポートする社会が子供を育てる。